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ハイポニカって何? 植物を信じて見守ること

ハイポニカって何?
単純なところでは商品名ってことになるのでしょうか。

ですがハイポニカって奥が深くって、
ハイポニカのメーカーである協和株式会社で9年、
退職後6年近くホームハイポニカの販売店をしている私も
未だにうまく説明ができません。

今回は今の私にできる範囲でハイポニカを伝えられたらと記事にしてみました。
ハイポニカ、水耕栽培に限らず植物栽培のヒントになると思うので読んでみてください。


同じ種を植えたはずなのに、あのブロガーさんはとっても良く育ててるけど、
何で私は上手に育てられないんだろう?
そんな風に感じることってよくありますよね。

当たり前ではありますが、
植物は環境によってその生長や姿・形を変えます。

植物は動物のように動くことができません。
私たち動物は暑けりゃ涼しい場所に移動したり、水が欲しけりゃ水を探して移動することができます。
でも植物は種を落とされたその場所で生きるしかありません。
だから100%その置かれた環境を受け入れて、
その環境の中で出来る最善の生長をします。

水が少ない環境で与えられる水以上に背伸びして大きくなっても
枯れてしまうことが分かっていますから過剰に大きくなりません。

coolhot.gif

寒い場所でどんどん枝葉を伸ばしても凍って枯れるだけですから、
例えば地面に這いつくばって風に当たらない様にしたり、
糖分を葉に蓄えて葉が凍らないようにしたり、
一番マイナスになる条件に合わせて過剰な生長はしないんです。

人間みたいにカッコ良く見せたり、大きく見せたりしないんですよね。

植物は数え切れないくらい沢山の環境要因の中で育っています。
tikyujou.gif

全てを列挙することはできませんが主要な環境要因で説明すると、
kankyou1.gif
上図のように植物の生長は一番マイナスな要因を基準にして決まります。
真ん中のように光の条件がすごく良くても、
温度が極端にマイナス要因になるとそれが足をひっぱって生長できません。
右図のような全てが平均的に条件が整っている方が生長がいい結果になります。

ハイポニカはこの生長のマイナスになっている条件を取り除くことで
植物の可能性を最大限に引き出そうとした栽培です。
tikyujou.gif
いろいろなストレスを取り除くことで
torinozoku.gif
tenmade.gif
ジャックと豆の木じゃないですが雲をを突き抜けるほど植物は生長するのではないかと。

では具体的には何をどうしたのか?
植物の育つ環境を整えるのにいい状態なのかどうか特に分かりにくいのが見えない土の部分。
水や肥料、土の団粒構造、水はけや乾燥の状態、根に十分な酸素はあるのか?
ブラックボックスみたいで特にプロではない家庭菜園家にとっては難しい部分。

hyponicanehyomen.gif
nesaibou.gif
水にバランスのいい肥料を適度な濃度で溶かし、
常に根の表面を流し続けることで、
水も肥料も呼吸をするための酸素も充分行き届きます。

こうすることでトマトが1粒の種から1万3000個も実るという
トマトの巨木になるまでトマトの生命力を引き出したのです。
kyobokuimg2.gif

家庭菜園用に開発されたホームハイポニカも根の部分の環境を土栽培のブラックボックスのような環境から、
水が流れ、根に酸素が行き渡り、肥料がバランスよくいつでも吸収できるようにしたものです。
主要な環境要因の根の環境の部分が一番のマイナスになって、
植物の生長を止めてしまわないようにできる装置です。

でもこれでハイポニカが完成という訳ではありません。
他にも沢山の環境要因が植物の生長を止めてしまいます。

そのマイナス要因をひとつずつ取り除いて、
植物が持っている生命力、生長の力を引き出してあげられるかどうかは
横で生長も見守っているあなたの手助けによって変わってきます。

この情報化社会、いろいろなところから
「これを使ったらよく育った!」
なんて情報が入ってきます。
でもそれがあなたの見守っている植物の置かれている環境と一緒とは限りません。

まずは大きな主要要因、日照条件・温度・水・肥料・酸素
この条件がどうなのか考えてみてください。

植物はサボって育たないんじゃないんですよ。
それ以上育っても無理な環境だからその姿なんです。
いっぱいいっぱい見て、考えてあげてください。

そして環境を整えた後は信じて見守ってあげてください。
あれこれゴチャゴチャ環境を変えないでください。
植物は環境がガチャガチャ変わるとどこに照準を合わせて生長していいのか分からなくなります。

そうやって植物を見て思って考えること、そのことがハイポニカの栽培なのです。
極端に言うと水耕の形である必要はないかもしれませんね。

土を取り除いて水と肥料を流すそんな栽培、
人間が植物をコントロールする自然とは対極にある人工的な栽培というように
ハイポニカって思われがちなのですが理論や思いはそうではないんです。

育てている植物をじっくり見て、思って、考えて、その生長を信じる。
きっと植物はあなたの思いに応えてくれると思います。

どうしてもハイポニカの説明をしようとすると小難しい理論的な説明になちゃいました。
最後まで読んでくださった方どうもありがとうございます。
まだまだ未熟でハイポニカを上手に伝えられていませんが、
たくさんのご家庭で元気に伸び伸びと育ってくれる植物が増え、
家庭に笑顔が増えてくれるといいな。
そんな思いで皆さんの栽培のヒントになるような記事を書き続けれたらと思っています。

次回は根以外の環境でどんな風に生長が変わるのか?
蛍光灯・室内窓際栽培・ビニルハウス・寒空の下の生長の違いを紹介しますね。

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2012-02-18 : 栽培のポイント : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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Author:ごきげん店長
水耕栽培ハイポニカの元社員。結婚退職後、家庭で楽しむ水耕栽培を紹介するネットショップ「ごきげん野菜」を開店。日々お客様にお答えしている栽培の疑問質問をブログ形式で紹介しています。

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